ブリュッセル・グリフォン

ブリュッセル・グリフォン(Brussels Griffon)は、ベルギー原産の犬種です。グリフォン・ブリュッセロワと呼ばれることもあります。

ブリュッセル・グリフォンは17世紀頃、ベルギー土着の地犬をもとにドイツのアーフェンピンシャーの先祖犬種や、スタンダード・シュナウザーの先祖犬種などとの混血により誕生したといわれています。もとになったベルギーの地犬がどんな犬種だったかの詳しい情報は少ないですが、15世紀以前から農場や家畜小屋でネズミ捕りとして活躍していた小型犬種が祖先のようです。

ブリュッセル・グリフォンはヨーロッパの様々な犬種との混血が行われた犬種で、独特な外貌を持ちます。そしてその外貌や能力は現在にいたるまでに大きく変化してきました。

ヨークシャー・テリアの血が入り、イギリスのトイ・スパニエルと交配させることで小型化され、テリアの気質が失われてネズミを捕らなくなったと伝わっています。

1870年代からはパグと交配され、鼻口の短い短吻にする改良が行なわれました。

短吻種となったブリュッセル・グリフォンは、世界的な人気をほしいままにし、さまざまな国で多くの人に愛されました。

ブリュッセルでは馬車の御者達が好んでこの犬を飼育し、19世紀の後半にはベルギー王室で飼育された事により急速に人気が高まりました。1880年代にはイギリスでも人気を博しました。

しかし、過度の改良により犬質が低下し、第二次世界大戦が始まるころには人気が低迷してしまいます。戦後、愛好家は犬質の回復に力を入れ、人気を取り戻しつつあります。

現在も、特に人気の高い犬種として知られてはいないものの、世界中でペットとして多く飼育されています。日本でも飼育され、ブリーディングも行われています。

ブリュッセル・グリフォンはつぶれたような顔つきが特徴的な犬種です。マズルは短く、顎鬚や口髭が豊かです。

華奢な体格で脚は細長くなっています。耳は半垂れ耳かボタン耳で、尾は垂れ尾ですが、耳は断耳して立たせ、尾は短く断尾することもあります。ネズミ捕りとして働いていた頃の名残で、聴力を高め、耳や尾をネズミに噛まれてケガするのを防ぐために行なわれていました。

被毛は長く硬いラフコートで、全身を覆っています。毛色は明るいレッドなどです。スムースコートの犬は別犬種とされていますが、同じ母親から異なった被毛タイプの仔犬が生まれることもあります。

性格は明るく人懐こく、温厚です。気まぐれで自己主張の強い面もあります。

友好的で、他の犬や子供とも仲良くできます。

活発ですが、運動量はやや少なめで力も強くないため飼育しやすいといえます。運動は、短めの散歩や室内でゲームなどをさせる程度で十分です。

寒さにはあまり強くないので、冬季の散歩時には洋服を着せて保温する必要があります。

基本的に室内で飼育しますが、時々外に出て遊べるような環境を作ってあげるとよいでしょう。

週に2~3回のコーミングと3カ月に1回程度のむだ毛取りが必要です。

かかりやすい病気は短吻種にありがちな呼吸器疾患や軟口蓋過長症、熱中症、口蓋裂などです。その他にブリーディングに関する問題点も多くみられる犬種です。