ブラッド・ハウンド


ブラッド・ハウンドはどんなワンちゃん?
ブラッド・ハウンド(Bloodhound)は、ベルギー原産のセントハウンド犬種です。嗅覚の優れた犬種として知られています。

ブラッド・ハウンドの歴史は?
ブラッド・ハウンドの先祖は、8世紀の初頭、ベルギーの修道院で飼育されていた嗅覚の優れた狩猟犬種です。この犬種はセント・ヒューバートと呼ばれ、セント・ヒューバートの毛色が濃いものを、大きく力強く、優れた嗅覚を持つように改良することでブラッド・ハウンドが誕生しました。
当時の修道院では、犬舎は重要な施設となっており、有能な犬種の飼育・育成におけるひとつの拠点となっていました。
13世紀から15世紀頃、貴族の間では手負いの動物をセントハウンド(嗅覚猟)犬種に追跡させる狩猟ゲームが人気を集めるようになりました。
ブラッド・ハウンドは、獲物の血の臭いを追跡する能力に長け、数十kmもの距離を嗅覚をたよりに追跡することができ、貴族に注目される存在となります。
この嗅覚を活かし、囚人や奴隷などの探索にも使われていました。
秀でた能力により、20世紀の戦争の時代も生き残ることができました。警察犬としての働きは極めて優秀で、600人以上の犯人を捕らえた犬や、失踪後4日以上経った迷子を追跡して発見した犬が存在するほどです。
現在も実用犬として世界的で多く飼育されています。ショードッグとしても飼育されていますが、ペットとして飼われているものは稀です。日本でも実猟犬として飼育されています。

ブラッド・ハウンドの特徴は?
ブラッド・ハウンドはがっしりとした筋肉隆々の体格をしている。顔には深いしわがあり、のど下にはデューラップというたるみがあります。体の皮膚は引っ張るとよく伸びます。
嗅覚の鋭さは全犬種の中でも一番であるといわれ、ジャーマン・シェパード・ドッグよりもはるかに優れた嗅覚を持ちます。
ブラッド・ハウンドは、実用タイプとショータイプでは、容姿が少し異なっています。実用タイプの犬は皮膚のたるみが少なめでよりがっしりした体格ですが、ショータイプの犬は皮膚のたるみが多く、少しすっきりした体格です。
マズルは太く短く、アゴの力が強いです。耳は長めの垂れ耳で、首は太く短いです。胴はやや長めで、尾は太く、先細りの長い垂れ尾です。
被毛は硬めのスムースコートです。毛色はタン・アンド・ブラックという毛色で、タンを地として、サドル(背中)にブラックが入っています。
性格は温和で従順ですが、警戒心が強いです。
ブラッド・ハウンドは力が強いのでしっかりと訓練を行なう必要があります。
走り回るなどの運動はあまり好きではありませんが、毎日の運動が必要です。黙々と臭いを追跡することが大好きなので、散歩の時間は長くなることが多いようです。
ブラッドハウンドはよだれをたくさんたらすので、毎日顔のしわの間を拭いて清潔にしてあげてください。また、耳が垂れていて、食餌中に耳の先が食べ物の中に入ってしまいやすいため、耳をこまめに拭き、いつもきれいにしてあげましょう。耳の中も定期的に掃除するとよいでしょう。
温暖な気候の地域では、雨風をしのげる小屋と柔らかくて暖かな寝床を用意してあげれば、屋外で飼うこともできます。家の中をいつもきれいにしておきたい人には、室内飼いは不向きといえます。
かかりやすい病気は大型犬にありがちな股関節形成不全などです。

ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません