ノルウェジアン・エルクハウンド

ノルウェジアン・エルクハウンド(Grey Norwegian Elkhound)は、ノルウェー原産の犬種です。「ノルウェイジアン・エルクハウンド・グレイ」とも呼ばれており、ノルウェイジアン・エルクハウンド・ブラックと区別されていますが、グレイ種の方が知名度が高くなっています。

ノルウェジアン・エルクハウンドの起源は極めて古く、7000年以上遡ることができます。原産国ノルウェーでは、本種と確認できる遺骨が紀元前5000年頃の石器時代の地層や遺跡から発掘されているのです。

6000年以上前から狩猟犬や番犬として人々の生活に深く関わり、ノルウェー文化にとって重要な役割を果たしてきました。

狩猟犬としてはエルク猟で活躍していました。エルクとはヘラ鹿の事で、鹿のなかでは最大級の大型獣です。そのほかトナカイやクマ、オオカミなどの狩りにも使われました。

狩猟の方法は、ノルウェジアン・エルクハウンドに長い革ひもを付け、猟師を先導させる方法や、ノルウェジアン・エルクハウンドを自由に走らせ、獲物を発見すると猟師に吠えて知らせるという方法です。吠えたてて獲物を撹乱させたり噛み留めを行って獲物を動けなくし、猟師に銃で仕留めてもらいます。獲物がシカ類やアナグマの場合はそのまま自ら仕留めることもできます。

狩猟犬として以外にも、農場をオオカミやクマから守る番犬としても飼育され、時には海賊の同志として航海に同行したとも伝えられています。

1877年、ノルウェーの狩猟家協会が初のドッグショーを開催し、その後、ノルウェジアン・エルクハウンドについて調査が行われ、血統台帳と犬種標準が作られました。海外に紹介されたノルウェジアン・エルクハウンドは、猟犬としての能力と献身的な家庭犬である事が評価されました。

現在でもノルウェーでは人気の高い犬種ですが、ヨーロッパ以外では知名度が低く、日本はあまり見かけることのない犬種となっています。

ノルウェジアン・エルクハウンドは先端の尖った直立耳と巻き尾をもつスピッツ系の犬種です。過酷な気象条件や起伏の多い地形でも、長時間獲物を追跡できる持久力、勇気、機敏さをもちます。

大型野生動物の狩猟に求められたものは速さよりも優れた持久力であり、ノルウェジアン・エルクハウンドの筋骨たくましいスクウェア型の体躯はその要求にみごとに応えています。

被毛は分厚いショートコートで、極めて防寒性が高くなっています。この被毛は密度が高く、防水性がありやや硬めのオーバーコートと、ふわふわした保温性のあるアンダーコートの二重構造になっています。毛色は様々な明度のグレーで、顔や耳、背などには自然な黒が入っています。

性格は友好的で知的です。警戒心が強い一面もあります。

ノルウェジアン・エルクハウンドは主人家族には温和で友好的ですが、見知らぬ客に対しては警戒心を示します。不審者に大きな吠え声をあげる番犬として頼もしい存在となるでしょう。

しかし吠え声が大きい点は飼育前に考慮し、近隣住民と距離が近い場所での飼育には注意が必要です。

毎日の運動は欠かせません。

寒さに強い犬種ですが、暑さに弱く、温かい地域で飼育する場合や夏の暑い日には冷房のきいた室内に入れてあげましょう。

かかりやすい病気は網膜萎縮症、高温多湿の環境下で飼育した際に起こりやすい皮膚疾患などです。

殺処分ゼロを考えて!!