スルーギ

スルーギ(Sloughi)は、モロッコ原産のサイトハウンド犬種です。「アラビアン・グレイハウンド」と呼ばれることもあります。サルーキ(Saluki)は親戚種にあたります。

スルーギは北アフリカで約2000~3000年前から生息してきた古い犬種ですが、はっきりとした生い立ちは分かっていません。今日ではスルーギの大半はモロッコに生息しています。

もとは、北アフリカの遊牧民ベドゥインが家族のように大事に扱ってきた犬です。ウサギやガゼル、ダチョウの狩りに使われていました。並外れた優れた視力を持ち、遠くにいる獲物を見つけると、じわじわと近づき、自慢の俊足で一気に追い詰めていきます。

イスラム教で犬は不浄な生き物として扱われ軽蔑されていますが、スルーギは例外で、オスの犬は人間の女性よりも地位が高かった時代があったほどです。スルーギが亡くなると遺族は冥福を祈り、魂を天に送るために家族全員の頭髪・体髪を全て剃り落として喪に付す儀式が行われていました。現在ではこの儀式は一部の地域でしか行われていませんが、スルーギがいかに大切にされていたかがわかる儀式です。

2度の世界大戦によって20世紀初めに頭数が激減し、絶滅寸前となってしまいましたが、戦後僅かに生き残ったスルーギを集めて犬種を存続させる事ができました。1960年代から繁殖計画がスタートし、頭数を増やしています。しかし現在でも、あまり一般的な犬種ではありません。

スルーギは脂肪の少ない筋肉により、とても細身でエレガントな体躯構成となっています。親せき種であるサルーキに比べると骨量が多く、ややがっしりとしています。マズル・首・胴・脚・尾が長く、サイトハウンドの特徴を有します。耳は垂れ耳で尾はサーベル形の垂れ尾です。

被毛はスムースコートで、毛色はサンディ(砂色)やフォーンなど砂漠の砂の色に近いものが多くなっています。

性格は警戒心が強いですが優しく、家族と認めた者に対しては強い絆を結びます。

スルーギは家族として認める対象は、人や犬だけでなく猫やその他の動物にも及びます。ただし、もともとの使役上、ネズミやウサギなどの小動物は獲物とみなしてしまう事が多いため、近づけない方がよいでしょう。

運動量はとても多いため、散歩の時間は長めに取る必要があります。アフリカ生まれで短毛のため、暑さに強く寒さに弱いと思われがちですが、実際は暑さだけでなくある程度の寒さなら耐える事ができます。

殺処分ゼロを考えて!!