イストリアン・スムースコーテッド・ハウンド

2019-07-15

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドはどんなワンちゃん?

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドとは、クロアチアのイストリア半島原産のセントハウンド(嗅覚猟犬)犬種です。

別名は「イストリアン・ショートヘアード・ハウンド(Istrian Shorthaired Hound)」、「イストリアン・スムースヘアード・ハウンド(Istrian Smooth-haired Hound)」などです。原産国であるクロアチアでは最も人気のある犬種の一つとして知られており、クロアチアやヨーロッパ諸国では「イスタルスキー・クラトコドラキ・ドニチ」の名前で知られています。

イストリアン・コースヘアード・ハウンド(Istrian Coarse- haired Hound)は、これを基に作られた派生種です。

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドの歴史は?

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドは1479年に描かれたフレスコ画にもその姿を描かれており、イストリア半島を含むバルカン半島では最も古いセントハウンド(嗅覚猟犬)と考えられています。その起源については、不明な部分が多いのですが、かつてバルカン半島にやってきたフェニキア人が連れていたアジアのサイトハウンド(視覚猟犬)と、ヨーロッパのマスチフなどのセントハウンドの交配によって誕生したと考えられています。

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドは名前を一度失った歴史を持ちます。

第二次世界大戦後、イストリア半島では多くの政治的混乱があり、紛争が起きました。そんな中、現在のクロアチアとスロベニアの2国が、お互いにこの犬種を自国の犬とすると主張しました。

両者は数年間にわたって対立し、激しい論争が交わされました。このため、一時は名前そのものを奪われてしまった事さえもありました。暴動の引き金となるため、公の場では名前を呼ぶことができず、ブリーダーや愛好家でさえ、この犬を単にハウンド(Hound)と呼ばざるを得ないほどに深刻でした。

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドは最終的には国際的にクロアチアを原産国として指定することが決定され、名前を取り戻すことができました。

現在でも非常に優秀な猟犬として活躍しています。

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドの特徴は?

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドは口吻が長く、ハンサムな顔をしていると言われます。マズル・首・脚・同・尾が長く、サイトハウンドほどではありませんが引き締まってすらりとした体型をしています。耳は前向きについた三角形の大きな垂れ耳で、尾は細長く先細りの垂れ尾です。

被毛はスムースコートで、きめが細かく密生しています。全体的に地色は白色ですが、耳とその周辺や体の一部にスポット(斑)でオレンジ色が入る事が好ましいとされています。ごく稀に真っ白の仔犬も生まれることがあります。目が青い場合は生まれつき聴覚障害を患っている可能性が高いので注意が必要です。

特に嗅覚が優れています。傷を負ったウサギやイノシシ、キツネなどの血の臭いを追跡して獲物を追うのですが、数日前にその場を通った獲物の血の臭いなどを嗅ぎ分ける嗅覚をもっています。

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドの性格は冷静で飼い主に忠実です。飼い主家族には愛情をもって接します。

イストリアン・スムースコーテッド・ハウンドは飼い主やその家族、子どもたちに対してはとても穏やかに接する事ができ、物静かな犬種です。

しかし、猟犬として活躍するだけあって運動量が膨大なので、自由に走り回るスペースを確保できない一般家庭での飼育は適しません。また、吠える声が大きいので、マンションなどの集合住宅での飼育も避けたほうがよいでしょう。