アメリカン・フォックスハウンド

2019-06-22

アメリカン・フォックスハウンドはどんなワンちゃん?

アメリカン・フォックスハウンド(American foxhound)は、アメリカ合衆国原産のセントハウンド犬種のひとつです。

アメリカン・フォックスハウンドの歴史は?

アメリカン・フォックスハウンドの歴史は、1650年ロバート・ブルックという人物がイギリスからアメリカへフォックスハウンドタイプの犬(間違われやすいが、イングリッシュ・フォックスハウンドではない。)を輸入したという記録によって始まります。それを実猟用に改良して出来た犬は、作出者の名前から「ブルック・フォックスハウンド」とも呼ばれます。

1700年頃のアメリカでは、乗馬しながら猟犬の後についてキツネ狩りをすることが、上流階級の人々の娯楽として流行していました。

1700年代になると、イングリッシュ・フォックスハウンド(English Foxhound)、同時にイギリスのアカギツネも輸入されました。ブルック・フォックスハウンドは、土着のハイイロギツネを狩っていましたが、アカギツネはハイイロギツネより足が速く狡猾です。そこでブルック・フォックスハウンドはイングリッシュ・フォックスハウンドと異種交配が行われて、状況判断力とスタミナを改良されました。

アメリカン・フォックスハウンドもイギリス種と同じく貴族のスポーツ猟用の犬のひとつであり、上流階級の紳士に非常に愛されていました。中でも著名な愛好家の一人はアメリカの初代大統領であるジョージ・ワシントン(1732~1799年)です。彼もこの娯楽をこよなく愛し、気晴らしのためによくキツネ狩りをしていたようです。彼の飼っていたフォックスハウンドタイプの犬達はアメリカン・フォックスハウンドの基礎犬として使われたことで有名となりました。

アメリカン・フォックスハウンドを使った猟について、猟で狩る対象となるのはハイイロギツネとアカギツネ、及びその雑種です。大規模なパック(犬の集団)で狩りを行います。狩り場までは馬に乗った主人の後を追って走って向かいます。到着するとすぐにキツネの臭いを捜索・追跡し始め、発見すると仲間と協力しながら追い詰めて仕留めます。なお、犬が獲物を捜索・追跡している間、主人は馬に乗ったまま追跡を行います。

後の1830年代にはアイルランドから輸入されたアイリッシュ・ハウンドとケリー・ビーグルが掛け合わされて更にスピードが向上しました。このほかにはフランスのセントハウンドタイプの犬やバージニア州のフォックスハウンドタイプの犬種であるバージニアン・フォックスハウンドなども交配されました。

現在も多くの犬がアメリカ国内で実猟犬として用いられ、ペットやショードッグとして飼育されているものは非常に少ないです。アメリカ国外でショードッグなどとして飼育されている場合は非常に稀です。ペットとして飼育されている個体はやはり実猟リタイア犬(実猟犬としての適性がなかった、或いは猟犬を引退した犬)を家庭犬として訓練しなおしたものが多いです。

このようにアメリカン・フォックスハウンドは、アメリカでは“知る人ぞ知る”人気犬種だといえるでしょう。

アメリカン・フォックスハウンドの特徴は?

アメリカン・フォックスハウンドは、筋肉質で引き締まった体つきをしています。足と首が長いです。イングリッシュ・フォックスハウンドよりもやや骨格が細く、後ろ足の骨と骨が結合している部分や腰のあたりが軽くアーチを描いたようになっています。これによって弾力性が増し、足場の悪い場所でもすばらしいスピードで走ることができ、狩猟能力を十分に発揮することができます。耳は垂れ耳、尾は垂れ尾です。

毛は硬めのスムースコートで、毛色はホワイト・アンド・タン(ハウンドカラー)や黒・白・茶の3色のトライカラーなどがあります。

獲物の匂いをかぎつけると、独特な吠え声を出しながら追跡を始めます。

性格は忠実で愛情深く友好的だが、勇敢で狩猟本能が高い。

アメリカン・フォックスハウンドは、初心者には飼育が非常に難しい犬種です。

感情をあまり外に出しませんが、忍耐強く、気立ての優しい、寛容な性質を持っています。ただし、見知らぬ人には距離を置いて接する傾向があります。

代々ペットとしては飼育されてきませんでしたが、家の中でも大変行儀がよく、人間や他の犬たちと仲よくつきあっていける犬種です。しかし小動物や毛の長い小型犬種に対しては、狩猟本能の引き金を引かれ、見境がなくなる傾向にあります。

このため、そのような動物や小型犬と一緒に飼育させるには仔犬のころからそれと接させ獲物でないことを教えるか、実猟リタイア犬の場合は厳しい訓練を行った上、別の遊びを教えてあげる(好物を隠して探させる、ボール遊びなど)必要があります。しつけは基本的に主人からのみ受け付けます。

狩猟犬独特の吠え声は大きくよく響きます。持久力はイギリス種と同じく並みはずれており、20km以上の道を走って狩り場へ行き、その後5時間ほどキツネの臭いを探して追跡し続けるほどの体力を持っています。このため運動量が非常に多く、毎日、長時間の散歩やジョギングなどの運動をさせる必要があります。できれば囲いのある安全なスペースでリードをはずし、思いっきり走らせるとよいでしょう。

都会で生活させるより、自然の残る郊外でのびのびと過ごさせるほうがよいでしょう。この犬種は昔から温暖な地域の屋外で過ごしてきた犬なので、基本的に屋外飼育に向いていますが、雨風のしのげる温かい小屋と寝床を用意してあげましょう。また、非常に社会性が高いので、何頭かを一緒に飼うことをおすすめします。

被毛は時々ブラッシングをして、むだ毛を取り除いてあげるだけで大丈夫です。

殺処分ゼロを考えて!!