アイリッシュ・ウォーター・スパニエル

2019-06-25

このワンちゃんはどんなワンちゃん?

水中活動が得意なアイリッシュ・ウォーター・スパニエル(Irish Water Spaniel)は、水鳥を含む野生の鳥を専門とした猟犬として知られています。

そのぬいぐるみのような容姿からは想像も出来ないほど熱狂的かつダイナミックな犬種です。

このワンちゃんの歴史はなに?

アイリッシュ・ウォーター・スパニエルは、スパニエル種の中ではもっとも古く、もっとも際立った特徴を持っているといえます。

この犬の詳細な起源は不明ですが、この犬種に類似した犬たちがすでに1000年以上前に描写されており、1100年代には、アイリッシュ・ウォーター・スパニエルを筆頭に、シャノン・スパニエル、ラットテイル・スパニエル、ウィップテイル・スパニエルなどについての記録が見つかっています。

アイルランドには、この犬種が登場する前に、この犬種に外観がよく似たノーザン・アイリッシュ・スパニエル、サザン・アイリッシュ・スパニエル、そしてツィード・スパニエルといった犬が存在していました。

これらの犬たちが、単にアイリッシュ・ウォーター・スパニエルのバリエーションのひとつというだけだったのか、祖先犬だったのかはなんの記録もなく、いまだ憶測の域を出ていませんが、「マッカーシーの犬」とも呼ばれていたサザン・アイリッシュ・スパニエルが、結局のところこの犬種の祖先犬ではないかと考えられています。

1934年から1936年にかけてハーバードの考古学調査団がアイルランドを訪れ、ラゴールにある湖の底を発掘した所、他の犬種に混じってアイリッシュ・ウォーター・スパニエルと考えられる頭蓋骨が発見され、この犬種が7~8世紀頃、すでに生息していた事を突き止めた。

中央ヨーロッパの古い湖からも同タイプの頭蓋骨が発掘されており、当時この犬種は、水中に落ちた矢を拾って来るように訓練されていたと考えられる。

古代ローマ時代の遺跡からはアイリッシュ・ウォーター・スパニエルと思われる犬の彫像が発見されている。

「水鳥を追うウォーター・ドッグ」と記述されている最初の文献は1600年に遡るので、アイルランドでは鳥撃ち銃が用いられるようになる前から、耐水性の被毛を有する犬が用いられていたことが分る。

祖先に関する形跡としては、ネズミのような尻尾というたいへん特異な特徴以外は何もなく、この特徴は類似した犬には見られず、現在の本犬種がアイルランド原産の祖先を持つとされる裏付けとなり、この尾が「ウィップ・テール」や「ラット・テール」という名称の起源である。

1600年以降になると、より詳しいアイリッシュ・ウォーター・スパニエルについての記述がなされるようになり、そこにはフランス国王が、この犬種を贈呈されたニュースなども記載されています。

1800年代半ば、繁殖用の雄犬をたくさん飼っていたボーツワインという人物が、この犬種のその後の発展に大きな影響を与えることになります(ボーツワインは現在のアイリッシュ・ウォーター・スパニエルの創始者とされています)。

この犬種は1800年代後半には、イギリスとアメリカ両国のショードッグの世界に登場するようになり、1875年にはアイルランドで3番目に人気の高いスポーティング・ドッグとなりました。

アイリッシュ・ウォーター・スパニエルは世界に輸出されましたが、その中でもアメリカで大変人気の出た犬種です。1875年にはアメリカで三番目に人気のある犬種に選ばれるほどで、1884年にはAKC(アメリカン・ケンネル・クラブ)で公認されています。

ラット・テイルと呼ばれる尾が非常に特徴的で、他のウォーター・ドッグとも異なるため、どのように開発されたかが今でも解明されていません。

これらの犬の子孫は19世紀後半に様々なショーに出陳され、多大な成功を収め、1890年にアイリッシュ・ウォーター・スパニエル・クラブが設立された。

どこかおどけた雰囲気を持つ魅惑的な外観と、水のなかに落ちた獲物を回収してくる熟練した能力にもかかわらず、アイリッシュ・ウォーター・スパニエルの人気は徐々に衰えていき、現在はショードッグとしても、ペットとしてもあまり見かけなくなってしまいました。

このワンちゃんの特徴はなに?

アイリッシュ・ウォーター・スパニエルは、他のスパニエルよりも体高が高く、細身の体格をしています。胴体は横に長めになっており、どちらかというと長方形のような姿形をしています。

ラット・テールはこの犬だけ🐕

その外観からは忍耐力の強さと威勢のよさがうかがえます。アイリッシュ・ウォーター・スパニエルのラット・テールと呼ばれる尾は特徴的で、これに類似した尾をもつ犬は見られません。

直線状の尾の付け根付近は太く、緻密な巻き毛に覆われていますが、先端に向かって途中でほとんど無毛の状態となり先細りしています。アイリッシュ・ウォーター・スパニエルの尾は、スパニエル種の中で唯一断尾されません。

細かくカールした巻き毛の被毛は上毛と下毛の二層構造になっています。

また被毛は厚く油脂分に富み、耐水性が高く、アイリッシュ・ウォーター・スパニエルは冷たい水中での作業が可能な数少ない犬種です。

反面この特徴的な被毛は枝や茨に絡みやすく、草木の実が付着するため、猟野によっては不向きなケース(陸での仕事など)もあります。

また、ユニークな冠毛や目の間のひさし状の巻き毛などからスパニエル・ファミリーの道化役者と言われています。

このワンちゃんの特徴はなに?

毛がからまなければ万能な猟犬かな?

アイリッシュ・ウォーター・スパニエルは、犬種名のとおり水中での作業を得意とする犬種です。この犬種はポインター、セッターと同等の仕事も行いますが、リトリバーとしても有能である事が知られています。

猟の時には優れた嗅覚を使い、粘り強く獲物を追跡していきます。

ハンティングの時からは考えられないほど、見知らぬ人に対してはよそよそしい態度をとります(または、攻撃的でない敵意をしめすこともある)。

用心深く周りの状況や相手を観察していますが、攻撃的な行動に出ることはなく、基本的には優秀な猟犬として育てられてた背景から知的な犬種です。

アイリッシュ・ウォーター・スパニエルは泳ぐこと、走ること、狩りをすること、遊ぶことをこの上なく愛し、かなりの量の運動を必要とします。

運動大好き❤だよ。

この犬は退屈させてストレスがたまらないように、肉体的にも精神的にも刺激になるような運動をさせる必要があります。

毎日、1時間ほど自由に走らせたり、精力的に動き回って遊ばせたりといった運動を取り入れるとよいでしょう。

特に何か作業をさせたり、服従させるようなトレーニングをすると、楽しみながら知的にチャレンジできるので精神的な刺激にもつながります。

どこかおどけた振る舞いをするところがありますが、基本的には頑固で、かつ独立心が旺盛なので、トレーニングをするには相当な忍耐力と、毅然とした態度、さらにユーモアのセンスを兼ね備えていなければなりません。

殺処分ゼロを考えて!!